「しまったァ。今日ジャンプの発売日じゃねーか。今週は土曜日発売なの忘れてた。引き返すか」

「荷物多くて狭いんだからやだよ」

「まァこれもジャンプ卒業するいい機会かもしれねェ…。いい歳こいてジャンプってお前…いやでも男は死ぬまで少年だしな…」

「スンマセン、恥ずかしい葛藤は心の中でしてください」

まったくだよ

「…あぶねっ!」

「!!」




















そんなとき、道から急に飛び出してきた少女を、……ひいてしまった。


















第三訓  ジャンプは時々土曜日に出るから気をつけろ



















「お前ら馬鹿デスか?私…スクーターはねられた位じゃ死なないヨ」



















女の子は、意外と無事だった。

流血してたのに。





















「コレ、奴らに撃たれた傷アル。もうふさがったネ」

「お前、ご飯にボンドでもかけて食べてんの?」

「接着剤じゃないの?」

「まァいいや、大丈夫そうだから俺ら行くわ」

「お大事にー」




















原チャリに、銀、新八、私の順で乗る。

もちろん私はいつもどうり立って乗ってます。




















「アレ?新八、、お前ら急に重くなっ!?」

なってねェよ!失礼なこと言うな!

「ヤクザに追われる少女見捨てる大人見たことないネ」

「ああ、俺、心は少年だからさ」

「私もまだ年齢的に女の子だしね」

「それにこの国では原チャリ片手でとめる奴を少女とは呼ばん。マウンテンゴリラと呼ぶ」























突然ヤクザに見つかった。

















「おっ、いたぞォォ、こっちだァァ!!」

「ちょっ、なんなの!?アイツラ!ロリコンヤクザ!?」

「何?ポリゴン?」

「ポリゴン!?」

「私江戸に来たらマネーつかめる聞いて遠い星からはるばる出稼ぎきたヨ」





















そういえばこの子、どこかの一族と似てるきがする。

そんなことを思っている間に、女の子は身の上話を始めた。

女の子はいろいろ苦労したみたいだけど、食の考え方はちょっと…いやかなり理解できない。

私だったらちゃぶ台返しで訴えてる。





















「馬鹿だなオメー。この国じゃぁよぉ、パンチパーマの奴と赤い服きた女の言うことは信じちゃダメよ」

















ゴミ箱から顔を出す銀。

私も汚いけど、ゴミ箱の中はもっと汚いと思う。



















「まァてめーで入り込んだ世界だ。てめーでおとし前つけるこったな。行くぞ、」

「え、うん」

「オイちょっと」



















新八はその場に残った。銀は気にせずそのまま歩いていく。


















「ねェ銀」

「オメーも残りてェんならいいぞ」

「や、そうじゃなくて、ジャンプ買いに行くんでしょ?」

「おう」

「原チャリおいてくき?」

「あ」

「馬鹿だろお前」


















原チャリが倒れてる隣には、さっき買ったスキヤキの材料もあった。

















「私先に帰るよ」

「俺のショッピングには付き合ってくれねェの?」

「ショッピングって、ただジャンプ買うだけでしょーが」

「ちぇっ」





















先に万事屋に帰った私は、スキヤキの下準備だけして、お登勢さんのとこでお茶を飲んでいた。


















「あっれ?新人さん?」

「ハイ、ハジメマシテ。キャサリン言イマス」

「へぇー、よろしく!私です」






















キャサリンはぶっちゃけカタカナばかりで話しにくいけど、適当に会話を楽しんで、万事屋に戻った。

そこには、銀、新八、そして、先ほどの女の子がいた。



















「私神楽アル。バイトさせてもらうアル」

「…あ、私。よろしくー…って、は!?」

「また増えるみたいだよちゃん」

「まじかよ。勘弁してくださーあい…」




















こうして、また万事屋にぎやかになりました。

私、給料なんて知らないからね!