「ここであってんだよな」

「うん」

「大使館…。これ、戌威星の大使館ですよ」

「で、その大使館にはなんでこなきゃいけなかったの?」

「いやぁ…それが、断りきれなくて…」

「ふーん…、まあいいけど」




















第五訓  ジジイになってもあだ名で呼び合える友達を作れ




















「戌威族っていったら地球に来た最初の天人ですよね」

「ああ。江戸城に大砲ブチ込んで無理矢理開国しちまったおっかねー奴らだよ。嫌なトコ来ちゃったなオイ」

「同意」




















「オイ、こんなところで何やってんだ、食われてーのか、ああ?」

















やっぱり現れたワン公。
















「私は食べてもおいしくないですメガネくんをどーぞ」

「人を売らないでくださいよ!」

「売ってないの、犠牲にしてるだけ」

「余計タチ悪いわァァ!!」




















「私たち、届け物頼まれたそーで、今届けに来たわけです」

「届け物?きーてねぇな。最近はただでさえ爆弾テロ警戒で厳重警備してんだよ、帰れ」

「知りませんよ頼まれたっていってるじゃないですか」

さん、ケンカ売るのだけはやめましょう

「ドッグフードかもしんねーぞ。もらっとけって」

「そんなもん食うか」




















銀時が差し出した荷物をパンと振り払うワン公。

運悪く、荷物が大使館敷地内で爆発。(運悪く?





















「あ」

















「…なんかよくわかんねーけど、するべきことはよくわかるよ」

「逃げろォォォ!!」



















ダッシュで逃げようとする私たち。

でも簡単に逃がしてもらえるはずがなくて、新八が簡単に捕まってしまった。


























「待てェェェ、テロリストォォ!!」



























「新八ぃぃぃ!!てめっ、どーゆーつもりだ離しやがれ」

「嫌だ!!1人で捕まるのは!!」

「俺のことは構わず行けとか言えねーのかお前」

「私に構わず逝って二人とも」

「ふざけんなお前も道連れだ」

「つーか神楽、私のことぐらいはなしてくれたっていいじゃない!」

「嫌アル!と私は運命共同体ネ」

「そんな運命共有したくないし!」






























そんなことを言い合う内に、ワン公どもが大量発生。

















「ぬわぁぁっ!!ワン公いっぱい来たァァ!!」

「やばっ!どーすんの!?」




























そんなとき、前方から1人の男がワン公の頭を踏み潰しながらやってきた。




























「逃げるぞ、銀時、!」



















「おまっ…ヅラ小太郎か!?」












「ヅラじゃない桂だァァァ!!!」

「ぶふォ!!」




















すばらしいアッパーカットでした。


























「てっ…てめっ、久しぶりに会ったのにアッパーカットはないんじゃないの!?」

「そのニックネームで呼ぶのはやめろと何度も言ったはずだ!!」

「つーかヅラ、なんでこんなところに…?」

「その話は後だ。いくぞ!」

あれ、ちゃんはいいのかな!?

「は構わん」

何その差別!
























































テレビをつけると、さっきの爆発がニュースでやっていた。

ばっちり顔が映ってました。いじめ?




























「何かの陰謀ですかね、こりゃ。なんで僕らがこんな目に。唯一桂さんに会えたのが不幸中の幸いでしたよ」

「私はそうは思わないけどね…」

「え?あっ、でも、こんな状態の僕らかくまってくれるなんて。銀さん、さん、知り合いなんですよね。どーゆー人なんですか?」

「んー…、テロリスト」

「変人」

「はィ!?」




















「そんな言い方はよせ。この国を汚す害虫”天人”を討ち払い、もう一度侍の国を立て直す」

















桂は仲間を連れて部屋に入ってくる。
























「我らが行うは、国を護るための攘夷だ。卑劣なテロなどと一緒にするな」

「攘夷志士だって!?」

「…どーやら俺達ァ踊らされたらしいな」

「は?」

「なぁオイ、飛脚の兄ちゃんよ」

「あ、ホントネ!!」

「全部てめーの仕業か桂。最近世を騒がすテロも、今回のことも」

「たとえ汚い手を使おうとも、手に入れたいものがあったのさ」

「…桂」

















「…銀時、。この腐った国を立て直すため、再び俺と共に剣をとらんか?白夜叉、紅蝶と恐れられたお前たちの力、再び貸してくれ」


































『紅蝶』










とうの昔に聞かなくなった名前。








私の…異名。