「……これまでか」
大勢の敵――天人たちに囲まれ、桂が言った。
「敵の手にかかるより、最後は武士らしく潔く腹を切ろう」
「バカ言ってんじゃねーよ、立て。美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きよーじゃねーか」
「そうだよ。つーか私まだ死にたくないし。寿命来るまで最大限に楽しんで生きるから」
「行くぜ、ヅラ、」
「ヅラじゃない桂だ」
「ねェヅラ、その長髪邪魔じゃない?後で切ってあげるよ」
その男、銀色の髪に血を浴び、戦場を駆る姿は、まさしく夜叉。
その横をゆく少女、衣が血に濡れ、舞うように駆ける姿は、まさに紅い蝶。
第六訓 お前らテロなんてやってる暇があるならペロの散歩にでも行ってきな
「天人との戦において、鬼神の如き働きをやってのけ、敵はおろか、味方からも恐れられた武神…坂田銀時。そして、まだ幼き女子でありながら最強を謳われた少女、。我らと共に、再び天人と戦おうではないか」
「銀さん…、さん、アンタら攘夷戦争に参加してたんですか」
「戦が終わるとともに姿を消したがな。お前たちの考えることは昔からよくわからん」
「こんなちゃらんぽらんと一緒にしないでよね」
「俺ァ派手な喧嘩は好きだがテロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの。俺たちの戦はもう終わったんだよ。それをいつまでもネチネチネチネチ…、京都の女かお前は!」
「バカか貴様は!京女だけでなく女子はみんなネチネチしている。そういう全てを含めて包み込む度量がないから貴様はもてないんだ」
「ヅラ、アンタ私をはじめとする全国のサバサバ系女子に喧嘩売ってる?」
「いや、そういうわけではない」
「ちゃんは俺のこと大好きだから俺はもてねェわけじゃない」
「勝手に事実曲げないでくれる?」
「いやは貴様よりも俺のことが好きだ」
「アンタら何の話してんの!!」
新八、ナイスツッコミ!
「俺たちの戦はまだ終わってなどいない。天人を掃討し、この腐った国を立て直す。われらの次なる標的はターミナル。だがアレは世界の要…。容易にはおちまい。お前たちの力がいる。既に我らに加担したお前たちに断る道はないぞ。テロリストとして処断されたくなくば、俺と来い。迷うことはなかろう。元々お前たちの居場所はここだったはずだ」
「銀さん…、さん…」
不安げな新八。
と、突然ふすまが蹴破られ、黒い制服に身を包んだ集団が入ってきた。
「御用改めである。神妙にしろテロリストども」
「テロリストどもって…私らも入ってんのかな!?」
「いーから逃げるぞ!!」
「なななななんなんですあの人ら!!」
「真選組だよ」
「反乱分子を即時処分する対テロ用特殊部隊だ。厄介なのにつかまったな、どうしますボス?」
「だーれがボスだ!お前が一番厄介なんだよ!」
「オイ」
後ろから声をかける1人の男。
刀での攻撃を、銀はかわした。
なんだかよくわかんないけど、変な役人である。
「土方さん、危ないですぜ」
土方さんは仲間に爆撃された。
「うおわァァァ!!」
「生きてやすか土方さん」
「バカヤローおっ死ぬところだったぜ」
「チッ、しくじったか」
「しくじったってなんだ!オイッ!こっち見ろ!」
「…仲間われなんてみっともな…」
「!!てめェさっきのやつらの!」
「自首しに来たんですかィ?」
「まさか。逃げなきゃいけないようなことしてないし。……多分」
「多分!?…とりあえず連行だ。ついてこい」
「ういーっす」
とりあえず連行された私は、銀たちがこもっている部屋の前に、土方沖田(さっき自己紹介してもらった)と一緒にいた。
「土方さん、夕方のドラマの再放送始まっちゃいますぜ」
「やべェ、ビデオの予約すんの忘れてた。さっさと済まそう、発射用意!!!」
「あんたらホントに役人!?」
バズーカの用意が整った直後に、ふすまが銀、神楽、新八の3人によって蹴破られた。
つーかお前らふすまを何だと思ってんだ。
「止めるならこの爆弾とめてくれェ!!!」
どうやら爆弾が起動したらしい。
「…って銀!?その頭なに!?」
残り数秒というわずかな時間で、何とか爆弾は外に投げたらしい。
あーあ、銀ってばあんなところに…。
「オイてめェ、どこ行く気だ」
「どこって…、仲間を助けに」
「桂か」
「桂?違う違う。あいつ。ぶら下がったままはさすがに…ね。手伝ってくんない?」
「勝手に動くな。俺たちにまかせろ」
「えぇー」
「何だよその嫌そうな顔は」
「…さあ」
「ってオイ!勝手に動くなっつってんだろ!!」
「私、テロリストじゃないから、あんたらの管轄外でしょ?」
「アンタ、名前は何ていうんですかィ」
「…だよ」
「へえ…。また会えるといいですねィ」
「私はごめんだよー」