「神楽、ちゃんとお遣いできるかな…」

「大丈夫ですよきっと。初めてじゃないんだし」

「初めてじゃないのに失敗して帰ってくるから心配なんだよ。今月もピンチなんだからね」

「オイオイ、なんで今月ピンチなんだよ。ちゃん稼いでたじゃん」

「神楽及び定春の食費はもちろん、アンタがパチンコに大負けしてくるからじゃないの?」

すいませんでした























そんな中帰ってきた神楽。

























「…宇宙への旅2名様×2!?」
























…トイレットペーパー忘れたのはチャラにしてあげようと思いました。























第十七訓  旅にはパンツは忘れてもUNOは忘れるな























万事屋 in 空港。























「ハァ…姉上も連れてきてあげたかったなァ」

「そうだねー、妙もいたら楽しかったよね。アレ?神楽は?」

「あ、神楽ちゃんならあっち…」
























指差したその先には、職員の男の人と定春についてもめあう神楽。

挙句の果てに、定春は人に噛み付いたらしい。
























「私…知ーらない。銀!行くよ!」
























銀の髪をひっぱって新八も連れて行くと、神楽も後ろから追いかけてきた。
























「いでででっ、いでっ!!お前なんで髪の毛つかむの!?」

「いや…、ひっぱりやすいから?」

「何いってんだコノヤロー」

「いやだな、天然パーマをストレートにしてあげようとしてるんじゃない」

え、まじで?

「何やってんスかアンタらは」

「そーヨ、銀ちゃん。天パなんてどうでもいいアル。定春が連れて行かれたネ!」

「いでっ…、いでで!!」

「聞いてヨ銀ちゃん!」
























乗船して出航してからも定春について話す神楽。
























「私もう旅行なんて楽しめそうにないヨ」

「だーからババアに預けとけって言ったんだよ。もう台無しじゃねーか旅行が」

「台無しなのはお前らの人間性だよ」

「まあまあ新八も食べようよ」

「アンタもだよ」























「えー…、あ、銀それ一口ちょうだい」

「おー、口あけろ」

って何ナチュラルに…!

「なんだ新八くんうらやましいのかコノヤロー」

「欲しいならもらえばいいじゃん」

「違います!」

「旅先でギャーギャーわめくんじゃねーよ。あーあ、興ざめだ、もう帰るか」





















そこでアナウンスが流れる。窓の左側には地球。























「わーキレイだ!」

「本当だー!」

「わーじゃねぇよ。キッチリエンジョイしてんじゃねーか!なんだオメーら!

ちょっと僕探してきますよ。同じ船乗ってるかもしれないし」

「おー、いってら…」























新八の方を見ると、銃を構えた男。





















「動くな」
























ハイジャックだった。

…なんか組織名キモい。
























「ヤ…ヤバイよ銀さん!」

「俺…死んだら宇宙葬にしてもらおっかな、星になれる気がするわ」

「ああ、なれるともさ」

「じゃあ私手配してあげるね」

「うぉーい!ほんとに星になっちまうぞ」
























そんな中、テロリストの一人がやってくる。

そいつを神楽が撃退。

それに気づいた男は銀が倒す。

最後にやってきた一人は新八の快挙で。


























「ってさん、アンタ何暢気に食べてるんスか!!」

「いやー任せようと思って」
























他の乗客から褒め称えられる中、もう一人、仲間がいたらしく、背後で構えられた銃に、私はため息をつく。





















「あ〜、気持ち悪いの〜。酔い止めば飲んでくるの忘れたきー。アッハッハッハ」
























…見覚えのあるやつに即やられちゃったけれども。























「定春ぅー!」

「あ、ホントだ」

「コノヤロー!定春ば返すぜよォォ!」
























そう、そしてそいつは神楽にやられちゃったけれども。





















「こっ…、こいつァ」

「銀さん知り合い?」

「!!」
























突然大きな音がしたかと思うと、操舵室で爆発が起きていた。

宇宙船操縦経験…。
























「誰か助けてェェェェ!!」























そんな声を皮切りに、私と銀は走り出した。

もちろん、例のモジャモジャをつかんで。
























「イタタタ!!何じゃー!」

「髪もたなくても!」

「ストパーにしてやろうとだな…!」

「誰じゃー!?ワシをどこに連れていくがか?」

「テメー確か船大好きだったよな?操縦くらいできるだろ!!」

「何じゃ?おんしゃ何でそげなこと…あり?どっかで見た…。おおおお!!金時じゃなかか!

それにワシの嫁のじゃ!おまんら久しぶりじゃのー!」






















銀はやつを壁にぶつけた。





















「銀時だろーがよォ、銀時!お前もし俺が金時だったらジャンプ回収騒ぎだぞバカヤロー。それにな、はお前の嫁じゃねー」

「そうだよ」

「俺の嫁だ」

「死ね」
























坂本辰馬。

昔のなじみ。

銀の言うとおり頭はガチでカラだけど良い奴だ。
























「よーし準備万端じゃ。行くぜよ!」
























そう、たとえ、パイロットの足を持ってこんなことを言っていても、奴は良い奴だ。























「舵はどこにあるぜよ?」

「これじゃねーことだけは確かだよ」

「銀ちゃんコレは?」

「パイロットから頭離せェェェ!スイマセンパイロットさん!」
























宇宙船が向かうのはどこだか分からない星。
























「銀さん、コレッスよコレ!」

「ボク、でかした。あとはワシに…うェぶ!」

「アンタ船好きじゃなかったの!?思い切り船酔いしてんじゃないスか!!」

「イヤ船は好きじゃけれども船に弱くての〜」

「何その複雑な愛憎模様!?」

「新八、もういいから私に任せるヨ!」

「オメーは引っ込んでろ!こんなもん原チャリと一緒だろ!」

「いや、私がやる!任せらんない!」
























「オウオウ、素人がそんなモンさわっちゃいかんぜよ」

「あーもう、じゃあ4人で引っ張ろう、これ硬いし」

「よし、それでいこ…」
























意見がまとまりだしたとき、近づいてきた辰馬によって、舵は壊されてしまった。























「そういうパターンできたか!どーしようハッハッハ!!」

「アッハッハじゃねーよ!!」

「もうダメ落ちるーっ!!」

「ぎゃあああああああ!!!」



















結論:辰馬は変わらずアホでした。