「はァ…」

「どうしたの?新八くん。ため息なんてついちゃって」

「ちゃん…」






















来てたの?と言葉を繋げると、彼女は微笑んだ。ちゃんは僕、志村新八と同い年の女の子。華があって誰かに自慢したくなるような友達だ。僕の、というより、姉上が最初に知り合ってうちに連れてきたら、偶然僕と知り合って友達になった。そんな感じだ。それからというもの、彼女は時々うちに遊びに来ることが多くなった。





















「また万事屋さんが何かしたの?」

「…うん、まァいつものことなんだけどね」

「なになにー?」






















当然いろんなことを話すうちに、僕が働いている万事屋の話に辿り着く。僕はただ職場の愚痴ばかり言っても…、と色々な話、出来事、そこにいる人々、そこで出会った人々のことも交えて話していた。いつの間にか、ちゃんが来たら、そんな話ばかりしていて、習慣になってしまったようだ。





















「昨日さ、久々に依頼があったんだ」

「ほんと、久しぶりね!」

「そう、だから気を引き締めて…、とか思ってたら………」






















ちゃんは嬉しそうに聞いてくれる。だからこっちもまた話したくなるんだけど…、





















「そんなことがあったんだー…。大変だったね、新八くん。お疲れさま」

「へへ…、ありがとう」






















彼女の表情は本当に素直だ。無邪気で思ったことは全部顔に出る。…だけど、





















「ねェちゃん」

「なーに?新八くん」






















聞いてみたいことがあった。





















「僕の話、万事屋のことばっかりだけど、つまらなくない?」






















彼女は聞き手、僕は話し手。それはいつも変わらない。彼女の日常の話とか、生活とか、こっちが聞かない限りは自分から話したりしない。僕ばかり話している上に、自分の話がない。それは僕を少し不安にさせる。





















「何言ってるの新八くん。私は新八くんの話すごく楽しいよ!」






















ちゃんは体を前に傾かせて、一生懸命という言葉が似合うぐらいの勢いで言ってきた。





















「新八くんの話はね、新八くんがどんな人か、教えてくれるの」

「…え?」

「新八くんはね、優しくて、しっかり者で、ツッコミが上手でね…、面倒見がよくって、…かっこいいんだから!」

「ちょっ…、ちゃん!?」

「って、あ…、新八くんに言っても…、だよね」

「ちゃん…」






















ちゃんは立ち上がると、僕に笑顔で爆弾を放り投げてからその場を立ち去った。





















大好き!

















意外と新八くん大穴だったんじゃないかと思います←

残り4日ですね!私はこれを糧に今週生きてます(笑)